2019 初夏の特別集会
紀元1世紀のパレスチナでは、税金を徴収する仕事に就いている人(取税人)は、一般市民から罪深い人と思われ軽蔑されていました。取税人はまともな市民として扱われず、社会のつまはじき者として肩身の狭い思いをしていました。
ある時、イエスはマタイという取税人に自分の弟子となるよう声をかけました。彼にもう一度、人生をやり直すチャンスを与えようとしたのです。当時イエスは人々から偉大な宗教家として尊敬され、人気を誇っていたので、そのようなイエスに声をかけられたマタイは大喜びでイエスの弟子になったのは言うまでもありません。彼はイエスの弟子になれたことを祝うパーティーを催し、自分と親交のある人々を招きました。
まともな人は取税人とは付き合わないため、マタイの友人達もまた取税人であったり、売春婦であったりと社会的に軽蔑されている人達ばかりでした。イエスは人々の目を気にすることなく、そのような人々が集まるパーティーにも参加しました。案の定、イエスは普通の人々からの不興を買いました。
中でも宗教指導者はイエスを激しく非難 してこう言いました。「なぜあなたは取税人のような罪深い人と一緒に食事をしているのか」。